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洋上プラスチック問題について

更新日:2022年8月25日

海運関係者のために、海洋プラスチック問題の今をシンプルに解説!

【目次】

 1.海洋プラスチック問題とは?

 2.各国・国際機関の対応と今後の方針

 3.海洋プラスチック問題のこれからと、業務への影響可能性

 


1.海洋プラスチック問題とは?

 ①海洋プラスチックとは、海に捨てられたビニール袋や発泡スチロールゴミ。

  元々小さかったり、大きなプラスチックゴミが断片化することで、5mm以下の大き

  さになったものが、今話題の「マイクロプラスチック」だ。



 ②今どの位のゴミがあるのか?

  世界に1億5千万㌧あると言われています。諸説ありますが、現在世界全体で、

  約4億㌧/年のプラスチックが生産されており、うち1,000万㌧/年(2.5%)が海のゴミに

  なっています。スカイツリーに換算すると、年間2,500本のスカイツリーが海に捨

  てられていることになる。。すごいね。



 ③人/海の生物への影響

  ・海の生き物

   プラスチックを誤って食べたり、身体に引っ掛けたりで何年も苦しんだり、命を落と

   すなどの問題が発生している。

  ・人

   魚に蓄積されたマイクロプラスチックが、食事を通じて人体に蓄積したり、飲料水の

   中にマイクロプラスチックが混入する等の問題あり。でも蓄積したプラスチックの人

   体への影響はまだ不明だ。


 


2.各国・国際機関の対応と今後の方針

  海洋プラスチック問題を解決するには、『ゴミが増えるのを防ぐ』ことと、

『今あるゴミを回収する』必要がありますね。国や企業の対応方針を見てみましょう。


 ①各国政府の対応

  G20:海洋プラスチック汚染を2050年までにゼロにする事を目指す「大阪ブルー・オ

  ーシャン・ビジョン」を策定。法的拘束力のある国際協定はまだ発足していないもの

  の、方向性の摺合せが完了したようですね。2050年という期限は少し悠長すぎるとの意

  見もあるようです。

  

  国際海事機関(IMO):2013年に制定した船舶からのプラスチックゴミの排出禁止条

  を採択(2019年1月より施行)年5月の会議で、船舶から排出される海洋プラスチック

  ゴミについての調査を実施することを決定。

 

  カナダ:使い捨てプラスチックの使用を、早ければ2021年に禁止(EUの他、複数の国

  が同様の法律を整備)。プラスチックメーカー・販売会社に対しても、リサイクル目標

  を設定。

  

  日本:インドネシアや南アフリカ等、2カ国で協力して海洋プラスチック問題解決に向

  け協力する声明を発表。レジ袋の有料化制度の制定(来年4月移以降に開始見込み)。

  

  カリフォルニア州:州内のレストランでのプラスチックストローの提供を規制する法案

  を採択(2019年1月より施行)

 ②企業の対応

  航空会社:アメリカン航空やアラスカ航空では使い捨てのプラスチック製ストローとマ

  ドラーの提供を中止。

  飲食店:スターバックスやマクドナルドが、プラスチック製ストローやマドラーを廃止

  する方針を発表。

  飲料メーカー:コカ・コーラやペプシも、廃プラをリサイクルしたペットボトルの使用

  を増やす方針を発表。

    ③家庭の対応

  プラスチックゴミ問題を受け、家庭での対応も増えている。

  エコバックの使用や、プラスチックで小分けされた商品の購入を減らすなど、消費を減

  らす。ジップロックなどのプラスチックを洗って再利用するなどだ。

 

3.海洋プラスチック問題の今後と、業務への影響可能性

 ①今後の予測

  各国・企業が廃プラスチックの削減対策を行うことで、新たな廃プラスチックの増加率

  は緩やかになるかもしれないが、0にすることは不可能。既に汚れてしまっているプラ

  スチックの回収・処理を行わなければ永遠に海洋プラスチック問題が解決することは無

  いでしょう。

 

  個々人が浜辺のゴミを回収するのも1つの手ですが、海洋ゴミを回収する『海のゴミ箱

  SEABIN(https://seabin.co.jp/)』や『プラスチック分解するバクテリアの活用』など、大

  きな規模で汚れた海のクリーン化を行っていくことが鍵となるでしょう。

 ②海運業界への影響可能性

  ・船舶のゴミ管理・排出に対する取り締まりがより厳しくなる可能性あり。会社のレピ

   テーションにも関わってくるので、環境保全についての船員教育の重要性が増して

   くるでしょう

  ・問題となっている先進国⇨途上国へのプラスチックゴミのコンテナ輸送は今後規制・

   減少する可能性あり。ゴミ輸送自体がなくなり、良くも悪くも当該物流量がなくなる

   可能性あります。

  ・プラスチック削減への取り組みが評価されるようになる為、造船や専用品メーカーな

   どが、廃プラ削減に向けた取り組みを強化する可能性あり。 


 

まとめ・結論

①海洋プラスチック問題:世界に1億5千万㌧。年間1千万㌧のペースで増加。


②政府・機関の対応:如何にゴミ排出量を減らすかという対処療法の検討がスタートした段

 階。抜本的解決策(ゴミ総量の削減策)はまだ提示されていない。


③今後の予測・影響:プラスチックゴミ削減・処理方法についての評価・検査強化が想定さ

 れる。これまで行われていた、プラスチックゴミの輸出入分のコンテナ輸送が減少する。




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