船員に階級はあるの?役職や呼びかた・違いについて解説!

更新日:8月23日


船員は未経験者であっても乗船して仕事ができますが、重要な役職をこなすには相応の国家資格(海技免状)が必要です。


資格を持っていない人は、甲板部か機関部の部員として働き始めることになります。

部員から仕事をスタートした後に、一定期間働くと国家資格の受験資格を得られるので、次第に航海士や機関士に昇進していきます。


今回は甲板部や機関部の船員にどのような階級・役職があるのかや、その役割の違いなどについて紹介していきましょう


【目次】

1)船員の階級・役職「甲板部」

   〇甲板部員

   〇三等航海士

   〇二等航海士

   〇一等航海士

   〇船長 2)船員の階級・役職「機関部」

   〇機関部員

   〇三等機関士

   〇二等機関士

   〇一等機関士

   〇機関長  3)船員の階級や役職で呼び方は違うの?

 4)未経験船員求人の紹介

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   〇エムエスケイ

 

1)船員の階級・役職「甲板部」

甲板部は船の航海、船の保守点検・整備、荷役作業、気象確認などを行います。


資格を持ってなくても部員になれますが、船長、一等航海士、二等航海士、三等航海士などの役職員はそれぞれ国家資格を取得しています


船長をはじめとした航海士などの役職員と部員が協力しながら、当直制で船の航行と荷役を担当するのが甲板部なのです。

 

〇甲板部員

甲板部員は甲板長を筆頭に、甲板手、甲板員に分けられる、甲板部の実働部隊です。


甲板長は、一等航海士の指示のもと、貨物管理を担当するほか、他の甲板部員を取りまとめ、船体のメンテナンス作業や入出港時の係船作業を行います。


甲板手は、航海士と一緒に見張りや操船補助などを行うクォーターマスターと、甲板長の補佐役をするストアキーパーに分けられます。


甲板員は航海士の指揮のもと、舵とり、荷役、甲板機器の保守整備などを行う役職です。

サビ打ちやペンキ塗り・ロープの補修から、皆が利用する居住区の清掃まで、業務範囲は幅広く体力や正確に業務を遂行していく能力が必要となります。


気になる甲板員のお給料ですが、当社でインタビューした方の平均年収は400~600万円でした。

航海士に昇進し、役職や給料を上げて行くというキャリアプランをとる人が多いようです。

 

〇三等航海士

甲板部で、国家資格を持つ一番新米が三等航海士です。


三等航海士は「サードオフィサー」と呼ばれ、航海士共通の業務である、航路先の見張り、航海日記の記入などの航海当直に加え、消火設備や救命設備の管理、メンテナンスや衛生管理などを行います。


航海士の中では一番経験が浅いですが、勤務中は船の運航を任されているので、事故やトラブルなどが起きないように見張りをしっかりと行わなければいけません。

 

〇二等航海士

二等航海士は「セカンドオフィサー」と呼ばれ、主な仕事は航路先の見張り、航海日記の記入などの航海当直に加え、GPSやレーダーなどの航海計器を管理、海図の整備とチェックなどを行います。


船の周辺や海域情報など、航海に必要なデータを集め、分析し、上司と相談しながら、安全な航海を実現する、まさに安全航行の土台となる役職です。


甲板部のNo.2として、一等航海士を補佐することはもちろん、船長と航海計画の立案を行ったり、入港時には船尾で、岸壁への着岸・離岸の指揮・管理を行うなど、その業務範囲は幅広いです。


二等航海士は、一等と三等航海士の調整役として機能することもあり、甲板部の情報伝達や円滑なコミュニケーションの立役者とも言えます。


お給料は同年代の平均より高く、今回インタビューした二等航海士の年収は600~800万。

経歴や会社によって違いはありますが、同年代の会社員と比べ、2倍近い年収になっています。

 

〇一等航海士

一等航海士は『チーフオフィサー』とも呼ばれる、船長の右腕です。その権限は大きく、現場での実質的な指揮を任されるケースも少なくありません。航海中に船長が事故や病気で業務が行えなくなった場合は、一等航海士が船長代理として指揮を取ることもあります。


主な仕事は航海当直をはじめ、荷役の監視や、貨物の管理、係船作業の指示などがあります。また、船体の整備作業も一等航海士が担当しており、適切な管理で船の寿命が数年伸びるため、管理能力や判断力が問われる重要な役職です。

 

〇船長

乗船する船の最高責任者が船長です。

大きく甲板部・機関部に分けられる船内の役職の中でも、船長は甲板系の最上職。航海の仕事と乗組員の管理がメインとなっています。


海象状況を見つつ航行の是非や航路を決定したり、航行が難しい場所の操船指揮など、知識と経験が求められる難しい場面で、その力をいかんなく発揮します。


日々変わる配船計画、波や風の状況、港の混み具合、乗務員や船の状態など、必要な情報を収集し、臨機応変に対応するという、高いレベルの仕事が求められます。


その分、お給料は船内トップクラス。内航船だと600~1,000万あたり。外航船の船長だと、1,000万を超えてきます。

 

2)船員の階級・役職「機関部」

機関部は、船のエンジン(主機)、発電設備(補機)、空調設備、ボイラー設備、燃料の管理、発電機、操舵機などの点検・メンテナンス・管理を行う海のエンジニア集団です。大型の機器だけでなく、食料を保存する冷蔵設備など、生活に関連した機器の運用・管理も行っています。


機関部員は、資格を所持してなくてもなれますが、三等機関士、二等機関士、一等機関士、機関長などの役職員は国家資格を保有しています。


機関部にある機材は、基本的に化石燃料をエネルギー源に動くため、動作時には熱や騒音が発生します。

そのため、機関室で働く場合には、耳栓や手袋が欠かせません。

 

〇機関部員

機関部員は、機関士の業務を補佐するため、「操機長」「操機手」「機関員」といった役職に分かれています。操機長は機関部員のトップで、機関士の指示の元、作業、当直の割り当てなどを行い、航行中は当直に入らず予備品の整備、停泊中は機関の整備を行います。


操機手は機関部内部の作業を分担し、航海中は当直機関士と共に当直に入ります。また、停泊中は交代で当直に出て、荷役機器の管理や機関室内の保安監視を行います。


機関員は航海中、操機手と共に当直に入り、碇泊中は上司の指示で機器の手入れ、保守作業を行います。


機関部の勤務体制は、四時間交代で1日2回、合計8時間業務に当たる機関当直と、夜間は監視警報装置が機器の監視にあたるM0運転制があり、当社でインタビューした機関部員の年収は400~600万円ほどでした。


機関士、機関長とキャリアアップを目指し、資格取得とスキルの向上に取り組む人が多い役職です。

 

〇三等機関士

機関部で、国家資格を持つ一番新米が三等機関士です。

三等機関士は「サードエンジニア」と呼ばれ、二等機関士、一等機関士が担当するもの以外の全ての機器の点検・整備を担当します。トラブルが発生しても、直ちに船の運航に影響が出ない機器が多いです。

 

〇二等機関士

機関部の中でも、発電機やボイラーなどを担当するのが二等機関士(セカンドエンジニア)。トラブルが発生すると運航に支障が出てしまうような機器を担当する責任のある役職です。


また、年齢差が大きくなりがちなベテラン機関長や一等機関士と三等機関士の間に立ち、

良好な関係を取り持つ中間管理職的ポジションでもあります。


船は、24時間運航することもあり、機関士の働き方は甲板部と同じような、4時間交代の1日2回。合計8時間の機関当直となりますが、最近では朝から夕方まで働き、夜は監視警報装置が機器の監視するM0船が増えてきており、陸上職と似たような働き方をする船もあります。


気になる二等機関士の年収ですが、当社でインタビューした内航船員の年収は300~600万の間でした。

 

〇一等機関士

一等機関士(ファーストエンジニア)は、船の重要な動力部分であるエンジンを担当している、頼りにされる役職です。


その仕事範囲は広く、機器の管理だけでなく、機関長の補佐や、機関部員のマネジメントも行います。


部下の指導や相談に乗ったり、年齢差の大きい機関長と若手の橋渡しを行うなど機関長を運動部の監督とすると、一等機関士はチームのキャプテンのような存在です。


仕事や責任が広い分、船内機器に対する豊富な知識と、様々なトラブルに対応できる経験、さらに機関部の人間関係にも気を配る力が求められます。


年齢的には、ある程度脂が乗った中堅からベテランが担当することが多いですが、近年の人不足や会社の人材育成方針の変更により、20代の一等機関士も増えてきています。


当社でインタビューした一等機関士の方の年収は、400~600万円という結果でした。

 

〇機関長

機関部の階級で一番トップが機関長(チーフエンジニア)です。


電気系統、エンジン系統などのことに熟知していて、長年にわたる仕事で得た膨大な知識と優れた技術を持った人が選任されます。機関部全体を総括し、指示を出します。


特に重要なのはエンジンの管理。海上輸送は1日の航海で多額の燃料費がかかる事もある為、エンジンを適切に管理し、効率よく稼働させるのは機関長の腕の見せ所です。


機関長は機械の知識や、高い技術だけでなく、機関部のリーダーとして、全体の状態を把握し、管理する力が求められる責任重大な役職です。


当社でインタビューした機関長の方の年収は、800~1,000万円という結果でした。

 

3)船員の階級や役職で呼び方は違うの?

航海する船は、限られた食料・水を積んでいますから、基本的には職務に関係のない人間を乗船させるわけにはいけません。安全な運航やスムーズな緊急対応のために、それぞれの階級ごとに権限と役割が、上下関係は明確に設定されています。


そして、船乗りの階級・役職で以下のような呼び方があります。

【甲板部】

・甲板員=セーラー

・甲板手=クォーターマスター

・甲板長=ボースン

 

・三等航海士=サードオフィサー

・二等航海士=セカンドオフィサー

・一等航海士=チーフオフィサー

・船長=キャプテン


【機関部】

・操機員=ファイヤーマン

・操機手=オイラー

・操機長=ナンバン


・三等機関士=サードエンジニア

・二等機関士=セカンドエンジニア

・一等機関士=ファーストエンジニア

・機関長=チーフエンジニア


他にも、事務部の事務員の士官をパーサー、事務長をチーフパーサー、通信部では通信長がチーフレディオオフィサーなどの呼び方をされています。


■船員階級のまとめ

船員は、仲間や上司と共同で1つの船を動かし、共同生活を行うチームワーク重視型の仕事となります。

部員は、階級を上げる為には海技士資格を取得する必要があり、試験に合格すると国家資格が取得できます。


甲板部・機関部の中で階級・役職が分けられており、それぞれ仕事を役割分担して行っています。

甲板部・機関部の船員の階級ごとに呼び方も違い、外見から見分けるには制服の袖や肩に金筋が引かれており、本数が多いほど上の階級となります。

 

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