こんにちは、アニキ船長です。
今回は、春から船乗りになる君に、先輩船乗りが伝えたい
「メンタルを病まない心構え」と「成長する船乗りの心得」を紹介しよう!
船乗り業界は、若者の離職率が高い。
現在働き方改革が進んでいるが、まだまだ陸上に比べて遅れているのが現状だ。
この記事を読んで先輩船員が職場で学んだコツを知り、
早期離職する新人船員が少しでも減ることを願っているぞ。
(⬇︎動画で見られる場合はコチラ)
<目次>
①最重要!病まないための心得
②成長の心得
③新人船員に伝えたい事
1.最重要!病まないための心得
最初に、最重要項目である、病まないための心得を紹介しよう。
いくら憧れの職業でも、待遇が良くても、続かなければ意味がないよな。
船乗りは仕事中、家に帰ったり、飲み屋で気分転換することが難しい。
その為、ストレスを溜め込み過ぎないメンタルコントロールが重要なんだ。
心得その1『気負わなくて良い』
船乗りに限らず、新入社員は「早く役に立たないと...」「戦力にならないと...」
と気負うことが多い。
でも心配ない。上司や会社からの、新人船員の仕事に対する期待値は、ほぼ0に等しく、
「協調性」や「積極性」などの姿勢を見ているんだ。
すぐに役に立たないとと思い、出来ない自分とのギャップに落ち込み過ぎる必要はないぞ。
20〜30年で一人前と呼ばれる業界なので、理想の先輩船員を目指し、
いつかは追い越してみせるくらいの気持ちで仕事に取り組もう。
心得その2『船内コミュニケーションを大切に』
「船内は人間関係が濃く、コミュニケーションが超重要」
と言っても、気負い過ぎる必要はない。
まずは「元気の良い挨拶」から始めよう。
年齢層が広い船員業界、学生時代に関わる事が少なかった世代との
共同生活には不安もあるだろう。
だが、数ヶ月間、共に生活する事を考えると、良い関係を築いた方がメリットが多い。
お互いの歩み寄りが必要だが、会話に自信がない場合はまずは聞き手に回ろう。
新人の皆からすると、話題や価値観が合わない話が多いかもしれないが、
共通の話題を探してみよう。
飼っているペットの話や、出身地の話など、探せば色々ありそうだ。
少しでも打ち解けることができたら、仕事もスムーズに進むようになるぞ。
心得その3『だめな時は声を上げる』
どんな職場でも「合う・合わない」は存在する。
船乗りの働き方は特殊で慣れるまでは、辛くて辞めたくなることも多いだろう。
新人は分からないことも多く、経験値も少ないので、なおさらだ。
それでも歯を食いしばって続けていければ、1ヶ月、2ヶ月と仕事をこなすうちに
だんだんと技術とスピードが上がり、楽しみも出てくるぞ。
しかし、パワハラやセクハラになると話は別だ。
指導を通り越していじめに変わる場合もある。
そんな時は一人で抱え込まず、信頼できる上司や会社の人事に相談しよう。
もしくは、家族や友人に話すだけで気持ちが楽になるぞ。
耐えれない場合は、転職や船を変える選択肢もある。
一番大切なのはあなたの命。
これから業界を変えていけるのは、新人のあなた達だ。
一緒にパワハラ・セクハラがない業界を目指そう。
2.成長の心得
「焦らなくていい」と言っても、仕事は始まるし、早く一人前になりたいよな。
次に、成長を加速させる心得を伝授しよう。
心得その1『仕事に責任を持つ』
船内は陸の仕事とは違い、事故や問題が起きても、すぐに助けは来ない。
しかも、相手にするのは海や風 、強大な自然の力だ。
加えて、船乗りは多くの貨物や人の命を預かる責任重大な仕事。
仕事中は緊張感を持って取り組もう。
上司が厳しく指導することもあるが、それは部下である君の命を預かっているからだ。
そして、わからない事があれば、遠慮せずに質問しよう。
ミスして、大事故に繋がるより何倍も良い判断だ。
心得その2『学ぶ姿勢を常に持とう』
新人のうちは雑用も多い。
例えば隅々まで掃除をする習慣をつけておくと機器の故障を防ぐ事に繋がる。
しかし、日頃の掃除を疎かにすると、いざ機器を担当した際、
油漏れや故障を見逃してしまう。
必要ないと思えることも、実は仕事に関係している事が多いんだ。
学ぶことが多いため、メモを取ることをおすすめするぞ。
学ぶ姿勢は先輩に好印象を与える事ができる。
また、指導を受けた際に、新人船員が言ってしまいがちな言葉として、
「学校ではこうでした」がある。
先輩たちの「教えてあげよう」という気持ちを削ぐだけなので、
使わない方が君にとってプラスだぞ。
船では乗組員と会社で話し合いを何度も重ねながら、
安全・効率的な環境・やり方を整えてきていることも多い。
その点を理解できれば、あなたの成長と適応力がグンと上がるはずだ。
3.新人船員に伝えたい事
ここまで、新人船員に必要な心得を伝授してきたが、
いくら「大丈夫」と言われても仕事への心配が消えることはないかもしれない。
誰でも最初は不安になるものだ。
それでも船乗りを惹き込む魅力が、海にはある!
先輩船員もこれまで辛いこともたくさんあり、
未だ納得のいっていないことがあるかもしれない。
それでもこの仕事が好きで、誇りを持って今日も船に乗っているんだ。
船乗りに合わないなと思ったら一度、船を離れてみるのも良いだろう。
それでもまた戻りたくなったら戻ってこれるくらい、この業界は売り手市場だ。
自信をもって、楽しみながら、大海原に漕ぎ出してくれ。
さあ胸を張って、ようこそ船乗りの世界へ!
<船員の方>
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