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【船シゴトーク!#03 】"セメント船"若手船員の声

更新日:6 日前

船シゴトークとは…「船シゴトーク」は、20歳の商船系学生が、就活生の目線でさまざまな船種を取材するインタビュー企画です。

新卒で船会社を目指す学生にとって、企業について詳しく知る機会は多くありません。そのため、入社後にギャップやミスマッチを感じてしまうこともあります。

そこで本企画では、就職活動の参考となる情報をお届けします。自分が何を重視するかを考えるきっかけになり、どのような人が働いているのかを肌で感じられるようなリアルな記事を目指します。


今回の船シゴトークは、セメント船編!今回は4名の若手船員の方々(甲板・機関)に、海運業界・船員を志した理由や就職の決め手、セメント船の魅力など、現場の声を聞かせていただきました!


•セメント船のイメージ


インタビュー前の 私のセメント船イメージ
インタビュー前の 私のセメント船イメージ

セメント船と聞いても、その姿や仕事を具体的に思い浮かべられる人は、まだ多くないかもしれません。資材を運ぶ船だからこそ、寄港地や航路はある程度決まっているのでしょうか。専門性の高い仕事という印象がある一方で、人手不足や働き方の実態も気になるところです。今回は、こうした取材前の疑問やイメージを手がかりに、謎に包まれたセメント船の姿を探っていきます。


インタビュー

■ インタビュアー:松岡(ITecMarinインターン、商船系学生) 



1.Mさん(21歳、2年目) 甲板部員


Q. 海運業界を目指した理由を教えてください。


Mさん

給与の良さが一番大きな理由です。海運業界への就職を考え、水産高校へ進学しました。

Q. 就職活動では、会社や船を見学しましたか?


Mさん

学校を通じて会社へ連絡し、近くに船が来たタイミングで訪船しました。船内の雰囲気や仕事の様子を見たり、船員の方から話を聞いたりしたことで、この会社で働きたいと思うようになりました。

船によって形や設備は異なりますが、一度見学するだけでも職場の雰囲気は分かります。行けるのであれば、訪船した方がよいと思います。


学生メモ

求人票だけでは分からない船内の雰囲気や人間関係を知るために、訪船は貴重な機会になると感じ

ました。

Q. 入社前後でギャップはありましたか?


Mさん

仕事内容は、想像していたほどきつくありませんでした。ただし、覚えることや難しい作業は多くあります。入社後に感じたマイナスのギャップはありませんでした。


学生メモ

ギャップをなくすという観点からも、訪船の機会の重要性を感じました。

Q. 新入社員への研修や指導について教えてください。


Mさん

乗船前に会社で安全講習を受けます。研修中は予備員として、通常の乗組員に一人加わる形で乗船するため、最初から大きな負担を任されることはありません。周囲の船員の方々も優しく対応してくれました。


学生メモ

通常の人数に加わる形で仕事を覚えられるため、予備員を乗せられる会社は、未経験の新入社員も

      安心して成長できる環境だと感じました。

Q. セメント船の荷役中、甲板部はどのような仕事をしますか?


Mさん

荷役作業やバラスト調整を行います。クオーターマスターはバラスト調整が中心で、手が空いた時間には甲板上の整備を行うこともあります。

バラスト調整は難しく、入社2年目の現在も完璧ではありませんが、少しずつ任せてもらえるようになりました。


2.Aさん(19歳、2年目) 甲板部員


Q. 海運業界を目指した理由を教えてください。


Aさん

映画『海猿』を見たことをきっかけに水産高校へ進学しました。学校で船乗りという仕事を知り、自分も目指したいと思うようになりました。


学生メモ

私も『海猿』をきっかけに海の世界へ憧れを持ったので、同じきっかけを持つ方が実際に船員とし

て活躍していることを知り、嬉しく感じました。

Q. 甲板部を選んだ理由は何ですか?


Aさん

将来、船長になりたいからです。入出港時に船を動かし、最終的に岸壁へ着ける船長の姿に憧れました。


学生メモ

「将来、船長になりたい」というシンプルな目標だからこそ、航海・機関のどちらに進むか悩んで

いる学生にとって、自分が将来どんな仕事をしたいのかを改めて考えるきっかけになると感じまし

た。

Q. アジアパシフィックマリンを選んだ理由を教えてください。


Aさん

不定期航路で、全国のさまざまな港へ行けることが一番の理由です。また、セメント船は作業が難しい分、多くの知識や技術が身につくと先輩から聞いていました。

実際に北海道の稚内や網走など、普段の生活では行く機会が少ない場所にも行くことができました。


学生メモ

仕事をしながら全国の港を訪れられることは、不定期船ならではの魅力だと感じました。

Q. 航海中はどのような仕事をしていますか?


Aさん

航海士と2人で当直に入り、見張りや船の位置の確認、航海士への報告などを行います。

当直時間は一定期間ごとにローテーションするため、これまでにすべての時間帯の当直を経験しました。

Q. セメント船の荷役で難しいことは何ですか?


Aさん

積み荷役の際に行うバラストの排出が難しいです。操作方法を覚えるだけでなく、正確さを保ちながら効率よく作業することも求められます。同じ船で経験を重ねる中で、少しずつ荷役の流れや操作が分かるようになってきました。

Q. 荷役にはどのくらいの時間がかかりますか?


Aさん

積み込む量や港によって異なります。揚げ荷役は早ければ6時間程度ですが、積み荷役は長い場合、1日ほどかかることもあります。

Q. セメント船の魅力を教えてください。


Aさん

セメント船には、定期船・不定期船の両方がありますが、弊社の船は不定期船のため、全国のさまざまな都道府県へ行くことができます。次の予定や岸壁の状況によっては、その港に停泊し、上陸できることもあります。ほかの船種と比べて、港で休める時間が長い場合がある点も魅力です。


学生メモ

全国の港を訪れ、時には上陸できることは、船で働く楽しみの一つだと感じました。


3.Tさん(22歳、3年目) 機関部員


Q. アジアパシフィックマリンへ就職した理由を教えてください。


Tさん

九州で働きたいと考えていた時に、学校の先輩から会社の話を聞いたことがきっかけです。

求人票を見て自分で会社へ電話し、会社訪問も行いました。社員の方から話を聞き、ハラスメント撲滅など、職場環境の改善に力を入れている点に魅力を感じました。


学生メモ

先輩の話だけで決めるのではなく、自分で会社へ連絡し、実際に話を聞いて判断した行動力が印象

的でした。

Q. 機関部を選んだ理由は何ですか?


Tさん

もともと機械を触ることが好きだったからです。航海士と機関士を比べた時に、エンジンを扱う機関部の方が自分に合っていると感じました。

Q. 船内の雰囲気を教えてください。


Tさん

甲板部と機関部の区別なく、全員で協力して仕事をしています。「みんなでやろう」という雰囲気があり、一丸となって働けるところが良いと感じています。

Q. セメント船の機関部ならではの仕事を教えてください。


Tさん

セメント船では、主機を使って荷役を行います。また、セメントを送り出すコンプレッサーなどの荷役機器を、甲板部と協力して操作します。

機関部も荷役に深く関わることが、セメント船の特徴です。

学生メモ

船を動かすエンジンだけでなく、荷役機器の運転にも機関部が関わっていることが分かりました。

Q. セメント船で大変なことは何ですか?


Tさん

揚げ荷役に時間がかかることです。作業が夜中まで続き、深夜に荷役が終わる場合もあります。

また、セメントの品種や積載量を間違えないよう、内容を正確に確認する必要があります。


学生メモ

長時間の荷役だけでなく、品種や数量を正確に確認する責任の大きな仕事だと感じました。

Q. 一人で仕事を任されるまで、どのくらいかかりますか?


Tさん

船によって異なりますが、一通りの仕事を任されるまでには1年以上かかると思います。最初の3か月ほどは先輩がついて指導してくれます。

経験を積み、2~3年ほどで三等機関士を目指します。

Q. 船員を目指す学生へアドバイスをお願いします。


Tさん

面接では、質問への受け答えをしっかり行うことが大切です。また、最後の質問の時間には、本当に分からないことや気になることを積極的に聞いた方がよいと思います。

自分も会社訪問や面接で何度も質問し、入社前に疑問を解消したことで、入社後のギャップを減らすことができました。


学生メモ

会社に選ばれるだけでなく、自分に合う会社かを確認するために質問することも、就職活動では重

要だと感じました。

Q. 今後の目標を教えてください。


Tさん

これからは、自分が後輩へ仕事を教える立場になります。説明するだけでなく、相手の反応を見ながら、本当に理解できているかを確認できる先輩になりたいです。


学生メモ

技術を身につけるだけでなく、次の世代へ分かりやすく伝えることまで考えている姿勢が印象的で

した。


4.Sさん(23歳、1年目) 機関部員


Q. アジアパシフィックマリンへ就職した理由を教えてください。


Sさん

前職で会社の話を聞いたことがきっかけです。給与が安定していることや福利厚生が充実していること、組合船であることに魅力を感じ、入社を決めました。


学生メモ

仕事内容だけでなく、給与や福利厚生、乗船環境などを総合的に考えて会社を選ばれていることが

分かりました。

Q. 船内の雰囲気や、入社して良かったと感じる点を教えてください。


Sさん

甲板部と機関部の区別なくコミュニケーションが取りやすく、生活しやすい船内です。人間関係が良く、給与面にも満足しています。

中途入社だったため、最初は周囲からどのように見られるか不安でしたが、実際には皆さんが接しやすく、心配していたようなギャップはありませんでした。

Q. 船で働くうえで、最も大変なことは何ですか?


Sさん

体調管理です。セメント船に限らず、船では生活リズムが不規則になることもあるため、疲れを翌日に残さないように気をつけています。

Q. 海運業界を目指す学生へアドバイスをお願いします。


Sさん

興味のある会社を見つけたら、会社訪問やインターンシップに参加した方がよいと思います。

一つの会社や船種だけで決めず、さまざまな会社や船を実際に見て、視野を広げることが大切です。情報を集めるだけでなく、自分の目で確かめてほしいです。


•実際に質問してどうだったか・結果

今回、甲板部・機関部の若手船員4名に話を伺いました。

会社を選んだ理由は、給与・福利厚生などの待遇、船内の人間関係、不定期航路で全国へ行けることなど、人によってさまざまでした。

また、会社訪問や訪船を経験した方からは、「実際に見て話を聞くことで、入社後のギャップを減らせた」という声もありました。

仕事面では、セメント船特有のバラスト調整や荷役設備の操作など、覚えることは多い一方、先輩から教わりながら少しずつ仕事を任せてもらえることが分かりました。



•インタビュー後のイメージ・感想

取材前は、セメント船には「荷役が難しそう」「専門的で大変そう」というイメージがありました。

実際に話を聞くと、専門的な仕事だからこそ経験を重ねながら技術を身につけられる面白さがあると感じました。

また、甲板部と機関部が協力して荷役を行うことや、船内の人間関係の良さ、全国さまざまな港へ行けることなど、仕事以外の魅力も見えてきました。

「難しそうな船」という印象から「若いうちから経験を積み、成長できる船」へとイメージが変わりました。


•会社概要

今回のインタビューにご協力くださったのは、 アジアパシフィックマリン株式会社様です!!

  • 会社名アジアパシフィックマリン株式会社

  • 所在地福岡県北九州市小倉北区浅野二丁目14番1号 KMMビル7階

  • 設立2002年

  • 運航船種:セメント船

  • 勤務3ヶ月乗船→1ヶ月休暇

  • 主な運航エリア:不定期(日本各地)

  • 在籍船員数:90名

  • ITecMarin企業情報:https://www.itecmarin.com/apmarine-recruit

  • アニキ船長動画https://www.youtube.com/watch?v=MUxVke0k5nQ


 
 
 

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