世界最新鋭の船をご紹介。既に実用化が進んでいるものや潜在的な技術、未来の船舶の姿を明らかにします。
目次
1.最新の船の特徴
2.今後の船舶を変える潜在技術
3.未来の船舶まとめ
1.最新の船の特徴
世界では船舶の最新鋭化が進んでおります。キーワードは『クリーン化』『リアルタイムモニタリング』『自動化』。
1) クリーン化 IMO排ガス規制や生物多様性問題など、海運業界を取り巻く環境問題に対応するため、
環境負荷を減らす技術開発・導入が進んでいます。
・排ガス減少 LNGを燃料として使用する船や、排ガスをフィルトレートするスクラバーを導入した船
が増加しています。対応が進んでいる。
・生物多様性保護 生物多様性保護に向け、バラスト水内の微生物殺菌設備導入が進みました。
・LNGを燃料とした船舶 LNGを燃料とすることで、排ガス中の硫黄酸化物と粒子状物質の排出をほぼなくすこ
とが可能な上、重油より約30%多くCO2を削減可能です。日本郵船はすでに欧州で運
用しているLNG燃料船に加え日本での運航を、商船三井はLNG燃料タグボートの運用
を開始しました(日本郵船・商船三井)
2)リアルタイムモニタリング IoTにより、船体・タンク・貨物の状態をリアルタイムで管理する技術の開発が進んで
います。人の目では気づけ無い変化や異常を、音波や温度の変化によっていち早く検知
し、問題が顕在化する前に検知することができます。
これにより、メンテナンス頻度や箇所が最適化され、事故・トラブルの頻度も大きく減
少することが見込まれます。
・エンジンなどの船体状況の把握。トラブルの早期発見(OKI・NTT DATA)
・船舶やエンジンデータを収集・解析し、運航の効率化に適用(日本郵船)
3)自動化 未来の船舶として注目されているのは、自動航行船です。
車の自動運転同様、なんでも自動化出来るわけではなく、まずは限られた短い距離のみ
の運航や、運転の一部を徐々にAIなどが担うようになることが期待されます。自動化の現
状を具体例とともに見てみましょう。
・遠隔航行:遠隔地から船舶航行する技術(Microsoft/JRCS・MTI/日本郵船) ・航行支援:衝突の直前対処の課題解決(富士通) ・航行自動化:自動航行コンテナ船5隻を2019年8月に運行開始。オランダ国内か、ロッ
テルダム・アントワープ間航行など、短い・限定された航路での運航を予定(Port Liner)
2.今後の船舶を変える潜在技術
・AI/IoT 自動航行や船体管理に活用されています。今後AI/IoT技術が進展するに連れ、船舶関連業
務の負荷が軽減するでしょう。
・ブロックチェーン ブロックチェーンによる船舶管理情報が蓄積・共有され、船舶管理精度が向上する可能性
があります。
・VR/AR AR/VRを用いた遠隔操船、メンテナンスが可能となる可能性があります。
・太陽光エネルギー/風力 排ガス削減に向け、クリーンエネルギーの利用が進む可能性があります。
・ドローン センサー機能を持ったドローンが船舶と共に航行することで、対向船舶の位置や波の状況
などが船舶に共有されるようになる可能性がある。
・塗料 塗料の発達により、はがれにくさ・固着生物の付着防止効果の改善が期待されます。
3.未来の船舶
未来にはどんな船が運航しているのでしょうか。潜在的応用技術から、未来船を想像してみましょう。
・自動航行: 航行の単純部分は自動化される。緊急時は遠隔操船も可能。 ・航行支援: ドローンや衛星による状況把握、航路最適化が行われる。 廃船計画や物資の補給計画なども自動で管理される ・荷役 : 船舶・港の荷役設備の自動化により、荷役が自動化する。 ・定修 : IoT・AIにより故障や事故は未然に防がれ、船齢が伸びる。 ・燃料 : 太陽光や風力などのクリーンエネルギーが動力源となる。 これに伴い、有害な排ガスはほぼ0となる。 ・大型化 : 運河改築や、物流コスト低減のため、船舶の大型化が進む。 ・生物保護: 塗料・バラスト水処理技術の発達により、生物保護が進む。
まとめ
①最新船舶 『クリーン化』『リアルタイムモニタリング』『自動化』がキーワード。
②船を変える潜在技術 IT技術、エネルギー革命、塗料の発展が船のあり方を変える可能性の大きい技術と考えら
れます。
③未来の船 自動化・長寿化・大型化・環境保護などが進む可能性が高いです。無駄な修理や事故が減
少し、地球環境に優しく、運航効率が非常に高い船舶事業の実現が期待されます。
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